今日3月3日はひな祭りですね。特に女の子のいるご家庭では、雛人形を飾ったりちらし寿司を食べたり、最近だと雛人形に見立てたケーキなど、様々な方法でお祝いされるのではないでしょうか。
でも、ひな祭りってどんなお祝いをするものなのか、ご存知ですか?
ひな祭りのお祝いとは?
女の子のお祝いというわけではなかった!?
ひな祭りは、中国の「上巳の節句」が由来と言われます。(諸説あり)
「上巳の節句」はそもそも厄災を払うための行事で、男女の別や特定の年齢が対象というものではなかったようです。しかし、日本の人形(ひとがた)を流す風習などと混ざることで流し雛としてかたちを変えていきます。
さらに、流し雛に使う人形が徐々に豪華になり、川に流すものから家に飾るものに変化していったようです。
一方、幼い女の子が(貴族など裕福な家庭を中心に)人形遊びをする風習もあったことから、徐々に雛人形の豪華さが女の子の憧れになっていったと考えられます。
どんなお祝いをする?
女の子の健やかな成長を願う日と言われますが、上述の通り男女や年齢は関係なかったものなので、特別にルールなどはありません。
とはいえ、人形が変わりに厄災を背負ってくれる、といった趣旨は受け継いでいるため、雛人形は一人に一つというのが良いと言われています。(昨今の住宅事情や断捨離など簡素化の風潮の中では、あまり現実的ではないかもしれませんが)
また、地域によって風習や習わしはあるようですが、季節の旬の食材を使った料理が並びます。代表的なものだと「はまぐりのお吸い物」ですね。4月頃までが旬とされ、さらに二枚貝が夫婦円満や貞操の象徴として結婚式などでも出される縁起の良い食材と言われることから、ひな祭りでも定着したようです。
そのほかにも、長生きを意味する「えび」や見通しの良い「レンコン」、まめに働くなどを意味する「豆」といった食材を使ったちらし寿司も定番になっています。
「ひな祭り」と「桃の節句」の違いは?
さきほど「上巳の節句」が由来という説をご紹介しましたが、この「上巳」とは、旧暦3月の最初の巳の日(みのひ)を指しています。
桃の花は、ちょうどこの頃に咲く花です。
桃には邪気を祓う力があり、また子孫繁栄や長寿をもたらす木ともされることから、上巳の節句には好んで飾られました。
そのため、上巳の節句は「桃の節句」とも呼ばれるようになり、「ひな祭り」と並んで知られるようになったのです。
雛人形はいつからいつまで飾る?
雛人形を出すのはこの日!という決まった日は無いそうです。ただ、桃の節句=春の節句であるため、一般に春の始まりである立春以降で、大安や友引に飾ることが多いようです。
また、ひな祭りの前日に飾るのは「一夜飾り」といって縁起が悪いため、遅くても1週間前までには飾るようにしましょう。(一夜飾りは正月飾りなどにも言われますね)
雛人形のしまい方
雛人形の片付けについては、「遅くなると婚期が遅れる」という話を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。これは、大事なものをちゃんと片付けられるようになるためのしつけの意味合いが大きいと言われます。
そのため、3月3日が過ぎたからといって慌てて片付ける必要はありません。それよりも、ずっと使うものですが、かなり長い間しまっておくことになるため、しまい方の方が重要です。
雛人形をしまう際は、湿気の少ない晴れた日にやるのが鉄則。湿気はカビの原因となり、また虫食いの原因にもなります。そのため、湿気の少ない日に、痛みの出ないよう丁寧にしまうようにしてください。また、収納場所の通気性を確保したり、なるべく素材に影響の出にくい防虫剤を使うなど、しまう環境にも注意してみてください。
記念撮影も忘れずに!
雛人形は年に一回、この期間しか登場しません。
また悲しいことに、ひな祭りを祝うのもそれほど長い期間ではないと思います。
年々変化していく子どもと変わらない姿を見せてくれる雛人形を、しっかりと写真に残しておきましょう。