乳幼児期の海外旅行はバシネットが必須な理由

日本を代表する2大航空会社のJALとANA。どちらも国際線では「生後8日〜2歳未満(かつ座席を利用しない場合)」は幼児運賃が適用され、大人運賃の10%で乗ることができます。その後「満2歳~ 12歳未満」は小児運賃になり、一気に運賃が高くなるため、2歳までに海外旅行を楽しむ方も多いのではないでしょうか。

ただ、乳幼児を連れての飛行機は分からないことや不安なことが多いですよね。そこで、乳幼児と国際線に乗る際の注意事項や楽するアイデア、便利なグッズをご紹介します。

バシネットを知っていますか?

バシネット
バシネットで眠る6ヶ月児(JAL)

子連れで旅行をしたことがなければ、なかなか耳にする機会のない名前ですね。

「バシネット(bassinet)」とは、飛行機内で使われるベビーベッドのことで、客室を仕切る壁(に密かに空いている穴)に固定して使用します。

大手航空会社ではほぼ用意があると思われ、LCCでも大型の機体などでは利用可能なことが多いようです。ただ、設置する場所に限りがあるため、全員が利用できるわけではありません。

また、航空会社によって使用条件は異なるため、利用希望の場合は事前の確認と予約が安心です。

JAL「赤ちゃん、お子さま向けサービス」

ANA「小さなお子様連れのお客様 (国際線)」

起きているときも便利

バシネットで起き上がる
ちょっとした座席の代わりにもなる(JAL)

ベビーベッドを指す「バシネット」ですが、寝ているときだけじゃなく、起きているときも大活躍します。

そもそも国際線だと飛行時間も長いため、ずっと寝ているなんてことありませんよね。ただ、起きても座席がない・・・なんて場合でも、一時的に座らせておくことができます。(動き回ったり身を乗り出したりは想定していないためベビーサークル代わりに使うのは辞めましょう)

また、スタイや着替え、おむつの替え、ミルクの用意、絵本やおもちゃなど、荷物だけでも席が埋まってしまいそうですが、かんたんな荷物置きとしても使えるので、起きて膝に座っているときでも、もろもろで座席が狭くなるのを防げます。

さらに、バシネットの下は空間になっており、またバシネットを設置する座席は足元が広い席が多いため、足を伸ばしたり自分の荷物を置いたりと、何気に快適に過ごすことができるんです。

注意点を確認しておこう

乳幼児連れでは必須のバシネットですが、もちろん注意しなきゃいけないことがいくつかあります。

まず、離着陸時やシートベルトサイン点灯時は使用できません。なので、搭乗前に寝てしまった場合は抱っこのまま離陸することになり、逆にグッスリ眠っていても着陸時はバシネットを片付けないといけません。これは安全確保のためなので、頑張ってください。

次に安全カバー。基本的に眠っているときに利用するバシネットですが、突然の揺れや寝返りなどで体が飛び出さないように安全カバーを付ける必要があります。これが狭そうで可愛そうで・・・と思うんですが、こちらも安全確保のためなので遵守しましょう。

バシネットが小さくなった
12ヶ月児だとはみ出そう(Finnair)

前述の通り、バシネット利用には各航空会社ごとに使用条件があるのですが、使用条件に当てはまっていても、快適に使用できるかどうかは別の話。機内は限られた空間でもあるため、バシネットも贅沢なサイズ感ではなく、ちょっと大きめの子どもだとギリギリになってしまうことも。実際に入ってみてダメそうであれば、おとなしく返却してしまったほうが、空間を有効活用できるかもしれません。

あと細かいところで、一度バシネットを設置してしまうと、モニターが取り出せなくなることがあります。というのも、バシネットは壁に設置する都合、モニターは肘掛けに収納されていることが多く、この引き出し時にバシネットに引っかかってしまうのです。一度設置したバシネットを外すのは、CAの手をわずらわせることになり躊躇してしまうもの。なので、モニターを使う予定がある方は、バシネット設置前に出しておくことをおすすめします。

なにはともあれ予約が肝心

特にハワイ便などは、子連れ率が高く、バシネットの競争率も高くなりがち。空いていればチェックインカウンターでもお願いできますが、やはり事前に確保しておくのが良いと思います。

バシネットの予約は基本的に電話です。使える座席も決まっているので、ネットで座席指定をする前に電話してしまうのが良さそうです。

この記事を書いた人

COIQ代表・子連れ旅行の達人

ユイコ