大人の歯・永久歯は28本あり、親知らずを含めると32本あります。
では、子どもの歯・乳歯は何本あるかご存知ですか?
20本の乳歯には重要な役割がある!
乳歯は生後6ヶ月頃になると下の前歯から生え始め、2〜3歳頃にかけてだんだんと生え揃います。(もちろん個人差はあります)
乳歯には「食べ物を噛み砕いて消化吸収を助ける」というわかりやすい役割のほかに、「発音を助ける」「顔の形を整え顎の発達を助ける」「将来生えてくる永久歯の場所や上下のかみ合わせの関係を確保する」といった成長期の子どもの健康獲得のために重要な役割があります。
子どもは虫歯になりやすい?
乳歯はエナメル質(歯の一番外側の表面を覆う硬い層)が永久歯と比べて1/2程度と薄い状態。また、酸に弱く、歯質が柔らかいのが特徴です。
そのため永久歯よりも虫歯になりやすく、虫歯の進行が早いこともあり、初期虫歯の発見が遅れがちになります。
さらに、歯髄腔(歯の神経である歯髄が入っている腔所)が大きいため、虫歯が神経に達しやすく、親が気付いたときにはすでに痛いということも少なくありません。
そのため、正しい口腔ケア、仕上げ磨き、定期検診が本当に大事です。
正しい口腔ケアを覚えよう
授乳期の赤ちゃんはよだれが多く、よだれがお口の中をお掃除してくれます。虫歯の予防にもなっているので、歯が生えてくるまでは特別な口腔ケアは必要ありません。
3ヶ月頃(歯が生え始める前)から、お口の中に歯ブラシが入ることに慣れる練習をしていきます。具体的には、ガーゼを巻いた指やシリコン製の指キャップのようなもので、お口の中を拭ったりマッサージをしてあげたりして、異物が入るということに慣れていくのがいいでしょう。歯固めのおもちゃを使うのも有効です。
6ヶ月頃になり歯が生え始めたら、歯ブラシを使った口腔ケアのスタートです。特に寝る前の歯磨きが大事になりますが、仕上げ磨きの際は以下のポイントに注意してください。
痛くさせない
子どもは口の中の刺激に慣れていません。鉛筆持ちをすると力がかかりづらく、痛くさせにくい磨き方ができます。また細かく動かしやすいので、小さいお口でも磨きやすくなります。
汚れの溜まりやすいところを重点的に
歯と歯肉の境目、歯と歯の間、奥歯の溝などは特に汚れが溜まりやすく、虫歯になりやすいところです。(大人も同じなので、ご自身のケアの際にも注意してみてください)
楽しい雰囲気で
歯磨きを嫌がる子どもは少なくありません。泣き喚いて抵抗することもありますが、無理やり歯磨きをするとずっと嫌な印象を持ち続けることになりかねません。笑顔で優しく、歌を歌ったり鏡を見せたりするなど工夫しながら、お互いに楽しい雰囲気でできるのがベストです。
利用できるものは最大限利用を
フッ素の入った子ども用歯磨き粉を使ったり、歯医者さんでフッ素塗布や定期検診を受けたりするなど、利用できるものは積極的に利用していきましょう。
最後にちゃんとゆすぐ
口の中に違和感があると、せっかく寝る前に歯を磨いても、目が覚めてしまって食べ物や飲み物を欲しがることがあります。ちゃんとうがいをして、口の中をスッキリさせてあげましょう。うがいができるようになるまでは、最後にお水や白湯を飲ませてあげるも効果的です。